2026年9月01日

血圧は毎日測るべき?家庭血圧が大切な理由を循環器専門医・がわかりやすく解説
「病院では血圧が高いと言われたけれど、自宅では普通。」
「毎日血圧を測る必要はあるの?」
👉このような疑問をお持ちの方は少なくありません。
実は、高血圧の診断や治療では、病院で測る血圧だけでなく、ご自宅で測る家庭血圧がとても重要です。
今回は、家庭血圧を毎日測る理由や、正しい測定方法について、循環器専門医の立場からわかりやすく解説します。
なぜ 家庭血圧が大切なのでしょうか?
🏥高血圧とは、血圧が高い状態が続く病気です。
血圧が高い状態が続くと、心臓や血管に大きな負担がかかり、脳卒中や心筋梗塞、心不全、腎臓病などの重大な病気につながる可能性があります。

しかし、血圧は一日の中でも常に変動しています。
特に病院では、
・診察前の緊張
・通院時の歩行
・待ち時間
などの影響で血圧が高くなることがあります(白衣高血圧)。
そのため、普段の生活の中で測る家庭血圧は、本来の血圧を知るために非常に重要です。
家庭血圧は、高血圧の診断だけでなく、治療効果を確認するためにも欠かせません。
血圧は毎日測る必要がありますか?
答えは🌸「はい」です。
血圧は日によって変動するため、1回だけでは本当の状態は分かりません。
毎日測定することで、
・血圧の傾向が分かる
・降圧薬の効果が分かる
・季節や生活習慣による変化が分かる
など、多くの情報を得ることができます。
🌸毎日の測定は、ご自身の健康管理にもつながります。
家庭血圧の正しい測り方
🌸家庭血圧は、できるだけ毎日同じ条件で測定することが大切です。
使用する血圧計
・上腕に巻く「上腕カフ式」の血圧計がおすすめです。
朝の測定
・起床後1時間以内
・排尿を済ませた後
・朝食・服薬前
・1〜2分安静にしてから測定
夜の測定
・就寝前
・入浴直後や飲酒直後は避ける
測定時のポイント
・椅子に座って背もたれにもたれる
・足は組まない
・腕を心臓の高さにする
・測定前30分は喫煙・飲酒・カフェインを控える
・1〜2分あけて2回測定し、その平均値を記録する
紙の記録でもスマートフォンのアプリでも構いません。
続けることが最も大切です。
家庭血圧はどれくらいなら正常?
一般的な目安は以下の通りです。
・正常な家庭血圧:115/75mmHg未満
・高血圧と診断される目安:135/85mmHg以上
すでに高血圧の治療を受けている方では、多くの場合125/75mmHg未満を目標とします。
ただし、年齢や持病によって目標値は異なりますので、主治医と相談しながら管理しましょう。
「上の血圧」と「下の血圧」、どちらが大切?
👉結論から言うと、どちらも重要です。
🏥上の血圧(収縮期血圧)
心臓が血液を送り出したときの血圧です。
年齢とともに高くなりやすく、脳卒中や心筋梗塞などのリスクと深く関係しています。
🏥下の血圧(拡張期血圧)
心臓が休んでいる間の血圧です。
高い状態が続くと、腎臓や目など細い血管への負担が大きくなります。
特に中高年では、動脈硬化によって「上の血圧だけ」が高くなる収縮期高血圧が多くみられます。
❗️「上だけ高いから大丈夫」ということはありません。どちらも大切な指標です。
時間帯によって血圧が変わるのは問題ですか?
🌸血圧には自然な日内変動があります。
通常は、
・睡眠中は低くなる
・朝に上昇する
・日中は活動に合わせて変動する
・夜になると再び下がる
というリズムになります。
しかし、
・夜間に血圧が十分下がらない
・夜間に血圧が高くなる
・朝だけ急激に高くなる
といった場合は注意が必要です。
⚡️このような方では、睡眠時無呼吸症候群(SAS)が隠れていることもあります。
当院では、必要に応じて在宅簡易検査による睡眠時無呼吸症候群の検査も行っています。
🌸もし、心配な方は、当院へ遠慮なく、ご相談ください。
高血圧は「サイレントキラー」です
🏥高血圧には、自覚症状がほとんどありません。
そのため、「サイレントキラー(静かな殺し屋)」とも呼ばれています。
気付かないうちに、 ⚡️ 脳卒中 、⚡️ 心筋梗塞、⚡️ 心不全、⚡️ 腎不全、
などの重大な病気を引き起こす可能性があります。
👉だからこそ、症状がなくても家庭血圧を測り、早めに治療することが大切です。
当院では上記検査を利用し、患者様一人一人に適した治療を心がけています。
高血圧の原因は?
🏥高血圧の約8〜9割は「本態性高血圧」と呼ばれます。
次のような要因が重なって起こると考えられています。
・塩分の摂り過ぎ
・肥満
・運動不足
・飲酒
・喫煙
・ストレス
・睡眠不足
・遺伝的な体質
👉生活習慣を見直すことは、高血圧の予防・改善につながります。
高血圧の治療は薬だけではありません
🏥 高血圧と診断された後、「薬を飲まなければいけないのでは」と不安になる方も多いと思います。
👉しかし、すぐに全員が薬を始めるわけではありません。
まずは、
🌟減塩
🌟適度な運動
🌟体重管理
🌟禁煙
🌟節酒
などの生活習慣の改善が基本となります。
必要に応じて、お一人おひとりに合った降圧薬を組み合わせながら治療を行います。
食事療法や運動療法などの生活習慣については、別のコラムで詳しくご紹介します。
このような方はご相談ください
👉 健康診断で血圧が高いと言われた
👉 家庭血圧が135/85mmHg以上ある
👉 病院では高いが、自宅では正常と言われる
👉 血圧の薬が合っているか相談したい
👉 血圧計の測り方が分からない
当院では、循環器専門医・総合内科専門医が家庭血圧を重視した診療を行っています。
患者さん一人ひとりの生活スタイルに合わせて、無理なく続けられる血圧管理をご提案いたします。
アクセス・ご予約
なむら内科クリニック
兵庫県宝塚市長尾町1−15
JR「中山寺駅」徒歩9分
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執筆者情報
奈村憲幸
(医学博士/日本リウマチ学会リウマチ専門医/リウマチ指導医/日本内科学会総合内科専門医)
奈村夕紀子
(日本循環器学会循環器専門医/日本内科学会総合内科専門医)